【プラトニックラブがしんどい理由と対処法】心が苦しいときの乗り越え方
プラトニックラブは、純粋で美しい関係とされる一方で、心が苦しくなることもあります。
関係性が曖昧なことによる不安や、相手の気持ちが見えないことへの戸惑いから悩む人も少なくありません。
とくに、相手が既婚者など複雑な背景がある場合は、周囲に相談できず、一人で抱え込んでしまうこともあります。
関係の曖昧さが長引くと、自分自身を見失ったり、周囲との信頼関係に亀裂が入るようなトラブルが発生するおそれがあります。トラブルを未然に防ぐためにも、自分の気持ちを整理し、健全な向き合い方を知っておくことが大切です。
この記事では、プラトニックラブが「しんどい」と感じる理由について、既婚者との関係における境界線や気持ちとの向き合い方、次に進むためのヒントを交えて解説します。
プラトニックラブとは、肉体関係がなく精神的なつながりを重視する関係
プラトニックラブとは、肉体的な関係を持たず、精神的な結びつきや深い理解、尊敬を最も大切にする愛の形のことです。
一般的な恋愛と異なり、性的な欲求よりも、純粋な心のつながりを重視する関係性である点に特徴があります。
たとえば、会話のなかで価値観の共通点を見つけたり、趣味や考え方について語り合う時間を大切にしたりすることで、精神的な結びつきを深めます。
現代では「恋愛＝肉体関係をともなうもの」という価値観が根強いため、こうした心のつながりを重視する関係は、恋人とも友人とも言い切れず、曖昧な立場になりやすいです。
言葉では定義しにくい関係だからこそ、お互いの認識にずれが生じたり、将来が見えにくくなったりして、戸惑いや悩みを抱える人も少なくありません。
関連記事：プラトニックな関係とは？既婚者が求める心理や続けるためのルールを解説
プラトニックラブが「しんどい」と感じる5つの理由
プラトニックラブは、精神的なつながりを大切にする恋愛関係です。しかし、プラトニックラブをしている方の中には、「どうしてこんなに苦しいんだろう」「この関係、しんどいな…」と感じてしまう人も少なくありません。
そのまま関係を続けてしまうと心身ともに疲弊したり、別れる原因になったりするため、しんどいと感じる理由を理解することが大切です。
ここでは、プラトニックラブが「しんどい」と感じてしまう具体的な理由について解説します。
- 肉体的なつながりがない
- 相手の真意がわからない
- 曖昧な関係性に疲れる
- ゴールが見えない
- 複雑な状況が辛い
①肉体的なつながりがない
プラトニックラブが辛いと感じる理由の一つに、肉体的なつながりがないことによる、感情的な不充足感が挙げられます。
どれほど深く精神的につながっていても、触れ合いや体の関係がないことで、孤独や不安を感じます。また、「本当に大切にされているのかな？」という承認欲求が満たされない感覚に陥ることもあるでしょう。
精神的な共感だけでは得られない、恋愛としての満足や安心が欠けていると感じるため、プラトニックラブでは心の中に不満や葛藤が生まれやすくなります。
②相手の真意がわからない
プラトニックな関係において、「相手の本当の気持ちがわからない」と悩むことは少なくありません。とくに、相手が肉体的な関係を求めない理由が理解できずに、苦しむケースはあります。
「もしかして、関係を進めたいと思っているのは自分だけ？」「他に大切な人がいるのでは？」など、相手の気持ちや本音が掴めないと、次から次へと不安や疑念が膨らんでしまいます。
相手の真意が見えないことは、精神的に大きな負担となるでしょう。
③曖昧な関係性に疲れる
プラトニックラブは、友達以上、恋人未満の曖昧な関係性になりがちです。
「私たちってどういう関係なんだろう？」という問いが常に頭をよぎり、その曖昧な状況に精神的な疲労を感じてしまう人もいるでしょう。
関係性が不安定なために、相手への依存心が強くなったり、些細なことで嫉妬してしまったりすることもあります。自分の立ち位置に自信が持てず、ストレスが大きくなってしまうのかもしれません。
④ゴールが見えない
どんなに強い精神的な絆を感じていても、これから将来が見えずに不安を抱える人もいるでしょう。
プラトニックラブにおいて、関係がどこに向かうのか、具体的なゴールが見えないことも大きな苦しみとなります。結婚や同棲といった将来像が描きにくく、「いつかは終わってしまうのでは」という不安を抱えながら関係を続けている人も少なくありません。
女性の場合、妊娠・出産には時間的な制約があるため、関係が進展しない状況が続くと、将来への焦りを感じやすくなります。
⑤複雑な状況が辛い
相手が既婚者であったり、2人に年齢差があったりするなどの事情がある場合、たとえ肉体関係がなかったとしても、プラトニックラブは周囲から誤解を受けやすく、偏見の目にさらされます。
状況によっては、周囲に関係を隠し続ける必要があり、罪悪感や「いつかバレてしまうのでは」という気持ちを常に抱えることになります。
家庭や仕事、社会的信用を失うリスクも常に付きまとうため、心が休まらない状況が続くでしょう。誰にも相談できず、ますます心がしんどくなってしまいます。
プラトニックラブのリアル｜経験者の割合
プラトニックラブという言葉を耳にしても、「どこまでが許されるのか」と疑問を感じる人は少なくありません。肉体関係を持たない恋愛が成り立つのかどうか、イメージしにくい方も多いでしょう。
実際には、カップルの中には心のつながりだけで結ばれる関係を築いている人も一定数存在します。
2024年にレゾンデートル株式会社が既婚者15,000人を対象にした調査では、「プラトニックなセカンドパートナーが現在いる・過去にいた」と回答した人は全体の4.5％にのぼりました。
この調査は婚外恋愛をテーマとしたものであり、未婚者や恋愛初期の関係は含まれていません。しかし、肉体的な関係を持たずに、精神的なつながりだけを重視した関係を築いている人が一定数いるという実態は、プラトニックラブの存在を裏付けるひとつの参考材料となるでしょう。
引用：レゾンデートル株式会社「セカンドパートナー実態調査2024」
【相手が既婚者の場合】プラトニックラブと不倫の境界線
プラトニックラブを求めていても、自分または相手が既婚者の場合、どこからが「不倫」と見なされるのかはデリケートな問題です。
体の関係がなくても、強い心のつながりや精神的な依存が、本来のパートナーや家庭に影響を与えてしまう可能性は否定できません。
当事者が「プラトニックだ」と思っていても、パートナーや周囲からはそうは見られないこともあります。プラトニックな関係の線引きは、関わる人の立場や捉え方によって大きく変わるため、さまざまな角度からの理解が必要です。
ここでは、相手が既婚者の場合のプラトニックラブと不倫の境界線について解説します。
- 「肉体関係」があると不倫になる
- 「心の浮気」も不倫になる
- プラトニックラブでも悪影響が出るおそれがある
関連記事：プラトニックラブとはどこまで？心地よい距離感を見つけるための完全ガイド
「肉体関係」があると不倫になる
法律上の「不倫（不貞行為）」とは、一般的に配偶者以外との自由な意思による肉体関係を指します。そのため、不倫かどうかは肉体関係の有無が大きな判断ポイントです。
原則として、精神的なつながりだけのプラトニックラブは、法的な不貞行為には該当しません。LINEや二人きりの食事だけでは、慰謝料請求は難しいでしょう。
ただし、肉体関係がなくても、その行為の頻度や状況によっては、婚姻関係を破綻させる「不法行為」と見なされます。「精神的苦痛」を与えたとして慰謝料請求などのトラブルに発展する可能性もゼロではありません。
「心の浮気」も不倫になる
肉体関係がなくても、特定の相手への好意や精神的な依存状態は、「心の浮気」と呼ばれます。
パートナーに隠れて連絡を取ったり、二人きりで会ったりする行為は、たとえプラトニックな関係だとしても、配偶者からの信頼を大きく損なうでしょう。
こうした秘密を持つことや、プラトニックな相手を優先する態度は、夫婦間の溝を深め、不信感につながります。実際に、「心の浮気」がきっかけで夫婦関係が悪化し、離婚に至ってしまうケースも少なくありません。
プラトニックラブでも悪影響が出るおそれがある
「体の関係がないから大丈夫」と思っていても、プラトニックな関係が家庭崩壊を招くことはあります。
たとえ肉体関係がなくても、親密な関係が周囲に知られれば不倫と誤解され、社会的信用を失う可能性があります。噂が広まれば、職場や人間関係にも悪影響が出かねません。
また、こうした状況は配偶者や子どもを深く傷つけ、家庭内の信頼関係を壊してしまう可能性があります。プラトニックラブを続けるなら、家庭崩壊の危険性を十分に理解し、自己責任であるという覚悟が必要です。
プラトニックラブがしんどいと感じたときに気持ちを整理する3つの方法
プラトニックラブは、心のつながりが深いからこそ、悩みや苦しみも大きくなります。「このままでいいの？」「いつまで続けるの？」と感じたときは、まず自分の気持ちと正面から向き合うことが大切です。
自分の気持ちを見つめ直すことで、感情を一度リセットしてこれからの行動を決めるきっかけになります。
ここでは、プラトニックラブがしんどいと感じたときに気持ちを整理するための具体的な方法を3つ紹介します。
- 気持ちを紙に書き出す
- 信頼のおける人に相談する
- 自分がどうなりたいのかゴールを考える
①気持ちを紙に書き出す
頭の中だけで考えていると、同じ悩みが何度もループしてしまいます。そんなときは、ノートやスマホのメモに以下の内容を思いつくまま書き出してみましょう。
- 今感じていること
- 不安だと思うこと
- 相手への本音
自分の気持ちを書き出すことで、客観的に見つめ直せます。客観的な視点を持つことで、何に一番悩んでいるのか、本当はどうしたいのかなどの解決策が見えてきます。
②信頼のおける人に相談する
一人で悩みを抱え込んでいると、ネガティブな考えに陥りがちです。可能であれば家族や親友など、信頼できる人に今の気持ちを打ち明けてみましょう。
誰かに話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなります。また、自分とは違う視点からのアドバイスや意見が気づきを与えてくれたり、解決策を見つけるヒントになるでしょう。
③自分がどうなりたいのかゴールを考える
今のプラトニックな関係を、今後どうしていきたいのか考える必要があります。 「続けたいのか」や「変化を望むのか、あるいは終わらせたいのか」といった自分の本音と向き合うことが大切です。
少し先の未来を想像して、「1年後、自分はどうなっていたいか」を具体的にイメージしてみましょう。
目指すべきゴールが明確になれば、どう行動すべきかの道筋が見えてきます。
「しんどい」ループから抜け出すには？プラトニックラブとの向き合い方
ここまで、プラトニックラブの定義や実態、「しんどさ」を感じる理由、そしてデリケートな境界線の問題について見てきました。もし今、まさにその「しんどい」ループにはまり、出口が見えずに苦しんでいるのなら、次の一歩をどう踏み出すかが大切です。
感情を整理した上で、今の関係性とどう向き合っていくのか、しっかり考えましょう。
ここでは、「しんどい」ループから抜け出すための向き合い方について解説します。
- 勇気を出して相手と話し合う
- 関係性の見直し・距離を置く選択
①勇気を出して相手と話し合う
自分の気持ちに整理がついたら、勇気を出して相手と話し合いましょう。どう感じているのか、今後どうしたいのか、正直な気持ちを伝えます。
注意することは、一方的に気持ちをぶつけるのではなく、相手への配慮を忘れないことです。
お互いの認識を確認し、どちらかが我慢するような関係ではなく、二人にとって良い形を探るための第一歩にしましょう。
②関係性の見直し・距離を置く選択
話し合いの結果、今の関係性を見直すという選択肢もあります。もし関係を続ける場合でも、これまでとは違う関わり方をする必要があるかもしれません。
どちらを選ぶにしても、それは自分の心を守り、前に進むための大切な決断です。無理に続けるのではなく、「自分を大切にする」という視点で関係を捉え直し、お互いにとって、最善だと思える道を選びましょう。
【もしうまくいかなかったとしても】次の一歩を踏み出すためのヒント
話し合いや関係性の見直しをしても、どうしても「しんどい」状況が変わらないときは、その関係を終わらせることも、自分のための大切な選択肢の一つです。
しんどさが限界に達している状態で関係を続けてしまうと、精神的に疲れてしまったり時間を浪費してしまったりなどの後悔につながるおそれがあります。後悔しないためには、これまでの時間への感謝を伝えつつ、きっぱりと別れを告げることも時には必要です。
ここでは、次の一歩を踏み出すためのヒントを解説します。
- 次の恋愛ために行動する
- 趣味や仕事を充実させる
- 気持ちを割り切る
①次の恋愛ために行動する
今回の経験を通じて、自分が本当に求める幸せや理想のパートナー像が見えてきたのなら、新しい出会いに向けて一歩踏み出しましょう。
友人の紹介やマッチングサービス、趣味の場など、恋のきっかけは身近にあります。プラトニックラブで得た気づきや価値観は、次の恋愛や人間関係に活かされます。
②趣味や仕事を充実させる
恋愛から少し距離を置き、自分のために使う時間を意識的につくってみましょう。新しい趣味を見つけたり、資格取得やスキルアップに挑戦したりするのがおすすめです。また、現在の仕事に打ち込むのも良いでしょう。
何かに夢中になる時間は、失恋の痛みを和らげるだけでなく、自己肯定感や達成感を与えてくれます。自分の世界を広げることで、自然と気持ちが前向きになり、心のバランスを取り戻すきっかけになります。
③気持ちを割り切る
うまくいかなかった恋を悔やみ、自分を責めてしまうかもしれません。しかし、それも大切な人生経験の一つです。
無理に忘れようとせず、「あの時は精一杯だった」「これで良かったんだ」と、まずは頑張った自分を認めてあげましょう。
気持ちを割り切ることで心が軽くなり、新しいステージへ進むエネルギーが生まれます。
まとめ｜しんどさを感じたら、自分の心を一番大切に
この記事では、プラトニックラブが「しんどい」と感じる理由について、既婚者との関係における境界線や気持ちとの向き合い方、次に進むためのヒントを交えて解説しました。
プラトニックラブが「良いか悪いか」を決めるのは、他人ではなく、自分自身の心です。どんな関係であっても、あなたが幸せを感じられるかどうかが何より大切です。
しんどいと気づいたときは、相手と話し合いをしたり、関係性を見直したりすることで気持ちの整理がつけられます。
プラトニックラブを通じて得た気づきや学びは、次の一歩を踏み出す力になるでしょう。自分の心を大切に、前向きな未来へ進んでください。