プラトニックな関係とは?既婚者が求める心理や続けるためのルールを解説

心のつながりを重視するプラトニックな関係を、魅力的に感じる人は少なくありません。
既婚者という立場から「パートナー以外に好きな人ができたけれど、プラトニックな関係なら許されるのでは?」と悩んでいる人もいるでしょう。
たとえ純粋な精神的つながりを求めていても、既婚という立場から不安や後ろめたさを感じるのは当然です。
プラトニックな関係は不倫とは違いますが、安易な気持ちで進めると思わぬトラブルを招き、大切な家庭を壊すリスクも潜んでいます。関係を続けるのであれば、しっかりとしたルール作りと覚悟が必要です。
この記事では、既婚者がプラトニックな関係を築く上で知っておくべきリスクや注意点、健全に長続きさせるためのルールについて解説します。
プラトニックな関係とは?セカンドパートナーやセフレとの違いも
プラトニックな関係とは、身体のつながりではなく、心の結びつきを大切にする恋愛の形です。年齢や既婚・未婚といった状況にかかわらず、お互いを深く理解し、精神的な支えとなる関係性を築くことが特徴です。
既婚者の場合は、精神的な安らぎや理解を求めて、家庭外にプラトニックな関係を築く傾向があります。性的な欲求を満たすことではなく、純粋に心のいやしを得ることが目的だといえるでしょう。
ほかにも、プラトニックな関係と似ているようで異なる関係性も存在します。ここでは、「セカンドパートナー」「セフレ」などほかの恋愛の形とプラトニックな関係との違いを紹介します。
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セカンドパートナーとは、既婚者が持つ肉体関係がない恋人のこと
セカンドパートナーとは、一般的に既婚者が持つ肉体関係がない恋人のことです。この点でプラトニックな関係と似ていますが、セカンドパートナーは既婚者であることが前提となります。
家庭を持ちながらも、「外に心の安らぎがほしい」「ときめきや刺激を感じたい」などの気持ちから、パートナーとは別の相手にプラトニックな関係が生まれることがあります。
ただし、セカンドパートナーの在り方もカップルによってさまざまです。スキンシップをどこまで持つかなどはカップルごとに異なります。
関連記事:セカンドパートナーとはどういう関係のこと?不倫や浮気との違いやどこまでがOKなのかも解説
セフレ(セックスフレンド)とは、身体の関係を重視する間柄
セフレ(セックスフレンド)とは、心のつながりよりも身体の関係を重視する間柄で、プラトニックな関係とは対照的なものです。お互いに恋愛感情を持たず、性欲を満たすことをおもな目的として会うことが前提となります。
プラトニックな関係やセカンドパートナーのように、長期的な関係性を築くというより、お互いの都合が良いときに会うドライな付き合いであるケースが多いです。
関連記事:【実体験あり】既婚者がセフレをつくる7つの理由!不倫との違いや出会う方法、リスク・注意点も
【重要】既婚者がプラトニックな関係を結んでも不倫にならない
一般的に、日本の法律で離婚の原因や慰謝料請求の対象となる「不貞行為」とは、肉体関係をともなうものを指します。
そのため、純粋に精神的なつながりだけで、肉体関係が一切ないプラトニックな関係であれば、法的には不貞行為に該当しないとされるのが一般的です。別名「プラトニック不倫」とも呼ばれますが、実際にパートナーから慰謝料を請求される可能性は低いと考えられます。
ただし、関係性の深さや状況によっては、パートナーの権利を侵害する行為とみなされ、法的に問題となる可能性もゼロではありません。
実際に、プラトニックな関係が原因で慰謝料請求が認められたケースも存在します。法的なリスクは低いとはいえ、プラトニックな関係が完全に安全であるとは言い切れない点は心にとどめておくべきでしょう。
プラトニックな関係を続ける既婚女性の心理とは?
安定した家庭生活を送り、愛するパートナーがいるにもかかわらず、他の男性とプラトニックな関係を続けたいと感じる既婚女性は少なくありません。
その背景には、独身者がプラトニックな関係を求めるのとはまた違った、既婚者特有の複雑で繊細な心理が隠されています。そのような心理から、いつしか感情が深まり、取り返しのつかない事態へと発展するリスクをはらんでいます。
このような事態を避けるためには、自分の心理を理解して向き合うことが大切です。
ここでは、プラトニックな関係を続ける女性の心理を4つ紹介します。
- 昔のような恋愛感情を取り戻したい
- パートナーへの罪悪感を減らしたい
- 女性として見てもらいたい
- 精神的に頼れる存在がほしい
①昔のような恋愛感情を取り戻したい
結婚生活が続くと、かつて感じていた恋愛特有のドキドキ感や新鮮さが薄れる傾向にあります。失われたときめきを再び味わいたいという気持ちから、パートナー以外の男性とのプラトニックな関係にひかれる方も少なくありません。
長年連れ添ったパートナーに対しては、家族としての愛情はあっても、異性としての緊張を感じにくくなるのは自然なことです。プラトニックな関係は、そのような日常に刺激を与え、まるで昔のような甘酸っぱい恋愛感情を思い出させてくれる魅力があります。
②パートナーへの罪悪感を減らしたい
プラトニックな関係を選ぶ心理の一つに、不倫に対する罪悪感を少しでも軽くしたいという思いがあります。肉体関係を持たずにいることから、パートナーに対する裏切り行為にはあたらないと判断します。
もし関係が知られたとしても、「深刻な事態にはなりにくいだろう」という安心感にもつながるでしょう。しかし、相手への気持ちが強くなりすぎると、通常の不倫以上に離れられなくなるリスクもあります。
③女性として見てもらいたい
既婚者になっても「自分を女性として見てほしい」と考える方は少なくありません。
結婚すると「1人の女性」ではなく、「妻」や「母」として見られることが多く、大切に扱われたいという気持ちが満たされなくなることがあります。そのようなときに、自分のことを魅力的な女性として接してくれる男性が現れると、心が満たされ、自信を取り戻すきっかけになります。
プラトニックな関係は、女性としての自分を再確認させてくれる場となるでしょう。
④精神的に頼れる存在がほしい
日々の生活の中で感じる悩みや関心事を、パートナーに十分に理解してもらえないと感じるとプラトニックな関係を求める傾向にあります。自分の気持ちを受け止め、共感してくれる存在が家庭外にいると、大きな安心感やいやしを得られるものです。
とくに、専業主婦などで社会との接点が限られている場合、パートナー以外の男性との交流は新鮮な刺激となります。自分とは違う考え方や価値観に触れることで、新たな発見があったり、精神的な成長を感じられたりすることも、プラトニックな関係を求める理由の一つになるでしょう。
既婚者同士がプラトニックな関係を続けるための5つのルール
既婚者同士がプラトニックな関係を築き、それを穏やかに長続きさせるためには、お互いが心地よくいられるための明確なルール作りが欠かせません。独身者同士とは異なり、それぞれに守るべき家庭があるからこそ、よりいっそうの配慮が求められます。
もしルールを曖昧にした状態で続けてしまうと、関係が変わってしまい不倫につながるリスクも考えられます。健全な関係性を保つためにもルール設定や意識が必要です。
ここでは、既婚者同士がプラトニックな関係を続ける上で、とくに大切にしたい5つのルールを紹介します。
- スキンシップの境界線を明確にする
- 連絡の頻度とタイミングを決める
- お互いに依存しない関係を築く
- 秘密を守る約束を徹底する
- 家庭を最優先にする姿勢を貫く
①スキンシップの境界線を明確にする
プラトニックな関係では、肉体関係を持たないことは最も基本的なルールであり、必ず守るべき一線です。
これは、2人の純粋な関係性を保つためだけでなく、法的なトラブルを避けるためにも重要です。万が一、肉体関係を持ってしまうと、それは法的に「不貞行為」とみなされ、パートナーに知られた場合には慰謝料を請求されるリスクが生じます。
手をつなぐ、ハグをするなどのスキンシップもどこまでなら許容できるのか、2人でしっかりと話し合い、明確な境界線を設けておきましょう。
関連記事:プラトニックラブとはどこまで?心地よい距離感を見つけるための完全ガイド
②連絡の頻度とタイミングを決める
お互いにとって負担なく、心地よい関係を続けるためには、連絡の頻度やタイミング、方法についてもルールを決めておくことをおすすめします。
連絡を取りたい頻度は人によって異なるため、どちらか一方が過剰と感じたり、逆に物足りなく感じたりすると、すれ違いやストレスの原因になりかねません。
たとえば、以下のようなルールを設けることで、お互いの生活ペースを尊重し、安定した関係を築きやすくなります。
- 連絡は週に〇回まで
- 夜〇時以降や休日は避ける
- 連絡手段は〇〇のみ
③お互いに依存しない関係を築く
既婚者同士のプラトニックな関係では、相手に対して精神的に依存しすぎないよう、意識的に距離感を保つことが重要です。
相手への気持ちが強くなりすぎると、家庭での様子が気になってしまい落ち着かないケースもあるでしょう。相手のパートナーに嫉妬心を持つ、もっと一緒にいたいという独占欲が募るなど、関係が不安定になりがちです。
依存してしまうと不安感から肉体関係をもってしまうリスクがあるでしょう。お互いの状況を理解して尊重し合い、自分の時間や家庭も大切にすれば、心地よい関係を維持することにつながります。
④秘密を守る約束を徹底する
たとえ身体の関係がないプラトニックな間柄であっても、パートナーや職場、共通の知人などに知られてしまうと、思わぬ誤解を招いて人間関係のトラブルに発展する可能性があります。
そのため、2人の関係は秘密にする約束を徹底することが不可欠です。SNSで2人の関係を匂わせるような投稿をしない、信頼できる友人であっても不用意に関係について話さないなど、細心の注意を払いましょう。
⑤家庭を最優先にする姿勢を貫く
既婚者同士である以上、プラトニックな関係を続けるための大原則は、「お互いの家庭を何よりも最優先する」ことです。
相手との時間に夢中になるあまり、家族との約束を破ったり、家庭での役割を疎かにしたりすることがないように、常に意識しなければなりません。
家族と過ごす時間を大切にし、パートナーや子どもへの愛情を第一に考える姿勢を貫くことが大切です。相手の家庭事情にも過度に干渉しないことが、プラトニックな関係を長く続けるための基本となります。
【実体験】プラトニックな関係が終わるとき
どんなに大切に育んできたプラトニックな関係も、残念ながら永遠に続くとは限りません。
出会いがあれば別れがあるように、とくに既婚者同士の関係においては、さまざまな理由から終わりを迎えなければならない瞬間が訪れることがあります。
それは時として、予期せぬ出来事がきっかけとなることもあれば、関係を続ける中での気持ちの変化によるものかもしれません。
ここでは、プラトニックな関係が終わりを迎えた実体験を紹介します。
- パートナーに知られてしまった
- 将来がないことに辛くなってしまった
- 相手がプラトニック以上の関係を求めてきた
パートナーに知られてしまった
プラトニックな関係が終わるきっかけとして、やはり多いのはパートナーに関係を知られてしまうケースです。
実際に相手のパートナーにバレてしまったケースを紹介します。
半年ほどの間、月に2回程度お茶をするだけの純粋な関係を続けていましたが、相手の奥様の耳に入ってしまいました。それが原因で関係を続けられなくなり、お互いに離れがたい気持ちはあったものの、無理だと感じ別れを決意しました |
将来がないことに辛くなってしまった
お互いに好意を寄せ合い、プラトニックな関係を大切に続けていたとしても、その関係に「将来がない」という現実に直面し、苦しくなってしまうこともあります。
実際に将来がないことに辛くなってしまったケースを紹介します。
両思いでありながらもプラトニックな関係を維持していたものの、結婚という形にはなれない現実が次第に重荷となり、毎日が辛く感じられるようになりました。悩んだ末、私のほうから別れを切り出しました |
相手がプラトニック以上の関係を求めてきた
プラトニックな関係を望んでいても、相手が身体の関係を求めてくるようになることも、関係が終わる原因となりえます。
実際に相手がプラトニック以上の関係を求めてきて関係が終了してしまったケースを紹介します。
徐々に相手が身体の関係を望んでいるような言動を見せるようになりました。私はあくまでプラトニックな関係を維持したかったので、自分で関係を終わらせる決断をしました。別れたあとは、友達に戻ることもできず切なかったです 参考:Yahoo!知恵袋「既婚者同士の男女で、プラトニックの関係だけで、お互い恋愛感情ありで続いている方いますか?...」 |
プラトニックな関係がパートナーにバレたときの対処方法
たとえ身体の関係はなくても、心で深く結びついたプラトニックな関係がパートナーに知られてしまった場合の衝撃は計り知れず、夫婦関係は危機的な状況に陥る可能性があります。
「不倫ではない」という認識があったとしても、パートナーにとっては裏切りと感じられることがほとんどでしょう。
このような事態に直面した際には、感情的にならず、冷静かつ誠実に対応することが重要です。
ここでは、プラトニックな関係がパートナーに知られてしまった場合に、どのように対処すべきかを5つ紹介します。
- 心から謝罪する
- 関係をすぐに終わらせる
- パートナーの感情に寄り添う
- 夫婦でよく話し合う
- 離婚や別居を検討する
①心から謝罪する
プラトニックな関係がパートナーに知られてしまったとき、最初に行うべきなのは、言い訳をせずに心から謝罪することです。
「肉体関係はなかったのだから問題ない」といった自己正当化や開き直った態度は、傷ついたパートナーの心をさらに深く傷つけ、状況を悪化させるだけです。
自分の行動が、最も大切なパートナーをどれほど苦しめたのかを真摯に受け止め、誠意をもって謝罪の言葉を伝えることが、信頼回復に向けた重要な一歩となります。
②関係をすぐに終わらせる
パートナーとの関係を本気で修復したいと願うのであれば、プラトニックな関係はすぐに終わらせる決意と行動が必要です。
相手との連絡手段はすべて削除し、二度と個人的に会うことはしないと、はっきりと決めるべきです。その決意をプラトニックな関係の相手にも明確に伝え、関係を完全に清算しましょう。
場合によっては、関係を完全に断ち切ったことを示す誓約書などをパートナーに見せることも、自分の本気度と誠意を伝えるための一つの方法です。
③パートナーの感情に寄り添う
プラトニックな関係を知ったパートナーは、裏切りに対する怒りや悲しみなど、さまざまな感情が渦巻く複雑な心境にあります。傷ついた相手の感情に、まずはじっくりと寄り添う姿勢が何よりも大切です。
相手が吐き出す怒りや悲しみの言葉を、言い訳や反論をせずに、ただ真摯に受け止めましょう。心の傷がいえるには長い時間が必要です。「時間が解決してくれる」などと安易に考えず、相手のペースに合わせて、根気強く向き合っていくことが大切です。
④夫婦でよく話し合う
今回の出来事を乗り越えて夫婦関係を再構築していくためには、なぜプラトニックな関係を持つに至ったのか、根本的な原因について夫婦で時間をかけて話し合うことも重要です。
たとえば、以下のようにこれまでの夫婦関係を正直に振り返ってみましょう。
- 日頃のコミュニケーションは足りていたか
- お互いに寂しさや不満を抱えていなかったか
そして、お互いの気持ちや今後の希望について、率直に伝え合うことが大切です。
⑤離婚や別居を検討する
すぐに結論を出すのが難しい場合は、一時的に別居をして冷却期間を置き、それぞれが冷静になって自分の気持ちや将来について考える時間を持つのも1つの方法です。
あらゆる努力を尽くしても、パートナーの不信感が拭えなかったり、関係修復への意欲がお互いに持てなかったりする場合、残念ながら離婚や別居という選択肢を検討する必要もあるでしょう。
法的には、肉体関係のないプラトニックな関係だけでは、裁判上の離婚理由として認められにくいのが現状です。しかし、「一緒にいられない」「1人になりたい」と考えるケースもあるため状況に合わせた判断が求められます。
不倫に発展する前に踏みとどまる勇気も必要
プラトニックな関係とはいえ、気持ちが深まるにつれて、肉体的に触れ合いたいと感じる瞬間が訪れるかもしれません。
しかし、感情に流され安易に一線を越えてしまうと、それはもはやプラトニックな関係ではなく、法的に「不貞行為」とみなされ不倫へと発展してしまいます。
どれほど相手への愛情が深まっても、「肉体関係は持たない」という最後の砦を守り抜く強い意志が、自分自身と大切な家族を守ることにつながります。
もし相手から関係を進めようとするアプローチがあった場合は、不倫が発覚した際の具体的なリスクを冷静に考え、大切な家族の顔を思い浮かべてください。あなたに守るものがある場合はきっぱりと断る勇気を持つことが重要です。
まとめ|プラトニックな関係はリスクも理解した上で楽しむことが大切
この記事では、既婚者がプラトニックな関係を築く上で知っておくべきリスクや注意点、健全に長続きさせるためのルールについて解説しました。
プラトニックな関係は、身体のつながりではなく、心の結びつきや精神的な支えを大切にする、純粋な愛の形の一つです。
既婚者の場合は「肉体関係は絶対に持たない」という大前提を守ることが重要です。さらに、「自分の家庭を最優先に考える」姿勢を貫き通さなければなりません。
お互いに依存しすぎず、常に適度な距離感を保つことが、健全な関係を長く続けるための秘訣といえるでしょう。
また、気持ちが高ぶり、不倫関係に進んでしまわないよう、冷静さを保つことが大切です。恋心や精神的な充足感を楽しむためにも、リスクを十分に理解しお互いが決めたルールをしっかりと守りながら、賢く関係を育んでいきましょう。